【ゲーム歴史】ゲーム機を作っていた日本企業【レトロゲーム】

ゲーム

ゲーム機といえば任天堂Nintendo Switchや SONYPlayStation5などが挙げられると思います。現在はアメリカ MicrosoftXbox Series X、Xbox Series Sを含めた3つの企業がゲーム機を販売していますが、昭和〜平成の間に様々なゲーム機が販売されていることはご存知でしょうか? 今回はそんなゲーム機を出していた企業がどんなゲーム機が出ていたか紹介します。

会社一覧

ゲーム機を販売した会社はゲームだけ販売している会社だけではなく電機・電子関連やホビー・テレビなど様々な企業が参入したほど盛り上がっていました。

SEGA(セガ)

https://www.sega.jp/

SEGAはゲームソフトおよびスマートデバイス・デジタルサービスの企画・開発・販売/運営、アミューズメントゲーム機器の開発・製造・販売を行っているマルチ企業です。SEGAといえばソニックシリーズが有名で、それ以外にはゲーム機初のMMORPG「ファンタシースターオンライン」が人気です。

https://www.sega.jp/history/hard/index.html

販売したゲーム機は他会社よりも多めで、1988年に「メガドライブ」(画像左側)、1994年に「セガサターン」(画像右側)、そして1998年に「ドリームキャスト」(画像中央)とそれ以外にも多くのゲーム機を作っています。SEGAのゲーム機に関しては公式サイトで確認することができます。

そんなSEGAは1983年、任天堂の「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」と同じ時期からゲーム機「SG1000」を出しています。1998年の「ドリームキャスト」を最後に、2001年にゲーム機業界から撤退し、現在もゲームソフトメーカーとして活躍しています。

エポック社

https://epoch.jp/

エポック社は大手玩具メーカーで、 自社グループは国内外に数十社に及び、企画、開発、製造・販売を一気通貫で行う会社です。ホビーのイメージがある会社ですが、任天堂よりも早くゲーム機を出しています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%B9

1975年に日本初のゲーム機「テレビテニス」を発売し、任天堂が似たようなゲーム機(カラーテレビゲーム15)を出した後、1981年には初のソフトを入れ替えることができる「カセットビジョン」を発売しました。任天堂の「ファミコン」が出てからはゲーム機業界から早々に撤退しています。

エポック社の有名玩具としては女児向けの「シルバニアファミリー」、野球盤などのボードゲームなどが販売されています。少し前には水で引っ付くビーズ「アクアビーズ」が人気で、他にも様々な玩具を販売しています。

SNK


https://www.snk-corp.co.jp/

SNKは1970年代から2001年にかけてゲーム機やゲームソフトの企画・開発・販売、およびアミューズメント施設の経営などの事業を行っていた日本のゲームメーカーで2001年に一度倒産しました。ただ、関連会社に移動したりなど紆余曲折あり、現在は前の社名の「SNK」に戻りました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AA%E3%82%B8%E3%82%AA

販売ゲーム機は1990年「ネオジオ」で家庭用ゲームですが、業務用のゲームソフト(アーケードゲーム)を遊ぶことができる面白いコンセプトのゲーム機です。コンセプトは良かったのですが、ゲーム機の値段だけでなくソフトも高いのがネックでした。

他会社よりも対戦格闘ゲームが多く有名なところでは「餓狼伝説」や、SNKのキャラクターが総出演する「THE KING OF FIGHTERS(KOF)シリーズ」です。特にKOFはクロスオーバー(作品の登場人物が、その作品の設定を保ったまま別の作品に登場する。)の元祖で人気があります。

バンダイ


https://www.bandai.co.jp/

バンダイは国内大手の玩具メーカーの一つで、バンダイナムコグループの中核企業として、キャラクターグッズの玩具、模型、など手掛けています。1977年〜2002年の間ゲーム機を販売していましたが、2005年からは「ナムコ」と合併し、バンダイ単体ではゲーム機の販売は無くなりました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2

1977年「TV JACK」を販売、内容としてはテレビテニスと似たようなゲーム機でした。それ以降も海外のゲーム機「アルカディア」や「光速船」を販売したりしています。1990年代では、この時代では珍しい無線コントローラの「プレイディア」や、Appleとの共同開発した「ピピンアットマーク」など販売しましたが余り売れなかったようです。

据え置きゲーム以外にも携帯ゲーム機の「ワンダースワン」シリーズも販売しましたが、任天堂の「ゲームボーイ」に売上で負けてしまい、そのまま「バンダイ」としてのゲーム機は終わりを迎えました。ゲーム機はうまくいかなかったようですが、玩具メーカーとしては成功を納めています。

有名なのはガンダムなどのプラモデル、たまごっちデジモンなど様々な玩具を販売しています。2000年代からはアニメキャラクターを模した玩具も販売しており、昔からあったガチャポンに入る玩具なども好評なようです。バンダイの過去の商品などは公式サイトに載っているので気になった方は調べてみて下さい。

カシオ計算機(CASIO)


https://www.casio.co.jp/

カシオ計算機(CASIO)は主に時計、電子辞書、電卓、電子楽器などのコンシューマ向け製品などのシステム機器の製造と販売をしている会社です。時計で有名な会社ですが、実は少しの間ですがゲーム機の販売をしていました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/PV-1000

ゲーム機は1983年に「PV-1000」と上位機種の「PV-2000」を始めに発売し、1995年の「ルーピー」を最後にゲーム機の販売を終了しました。どちらのゲーム機も任天堂やSONYのゲーム機と争うことになり売れずに終わってしまった感じになります。

CASIOのゲーム業界の参入は失敗しましたが、時計・電卓などの売上は好評です。特に有名なのは「G-SHOCK」で、頑丈な腕時計としてギネス記録にも載ったほど性能がいいです。ゲーム業界・カメラ業界ともに撤退はしましたが、時計業界としては現在も一線で活躍している企業です。

トミー(現:タカラトミー)


https://www.takaratomy.co.jp/

トミー(現在はタカラトミー)は玩具メーカーの一つで玩具、雑貨、カードゲーム、乳幼児関連商品の企画・製造及び販売を行う会社です。1977年にゲーム機「TV FUN」を販売し、1982年にはプログラミング機能もついた「ぴゅう太」も販売していました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B4%E3%82%85%E3%81%86%E5%A4%AA

トミーといえば玩具メーカーとしては有名で、小さな車の玩具「トミカ」、時代に合わせて変化する「リカちゃん人形」、レールを走る電車の玩具「プラレール」など沢山の商品があります。ゲーム機は早々に撤退しましたが、ゲームソフトは現在も販売しています。

学習研究社(現:学研ホールディングス)


https://ghd.gakken.co.jp/

学習研究社(現在は学研ホールディングス)教育関連事業と出版事業を行なっています。 主な製品は学習参考書や児童書で、 近年はM&Aも通じて塾や学習教室、高齢者・介護支援住宅、保育園事業など様々な事業に取り組んでいる企業です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/TV%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4

そんなゲームとは全く異なる企業ですが、1983年に「TVボーイ」を販売しています。この頃のゲーム機はコントローラーがゲーム機本体についていたものが多かったのですが、同時期に任天堂の「ファミコン」が販売されていたのであまり売れなかったようです。

東京芝浦電気(現:東芝)


https://www.global.toshiba/jp/top.html

東京芝浦電気(現在の東芝)は総合電機メーカーであり、多くのグループ会社と共に開発・設計・製造・サービスまでトータルに展開する東芝グループの中核企業です。 重電・家電・電子機器まで広く手がけており、家電メーカーや情報関連機器メーカーなどといったイメージが強いです。

https://www.ne.jp/asahi/cvs/odyssey/videogames/visicom/

そんな東芝のが販売したゲーム機は1978年「ビジコン」です。この頃のゲーム機としては初めてマイクロプロセッサ(コンピュータで、演算・制御などの機能を1つの半導体チップに集積したもの)を導入したゲーム機でしたが、値段が高かったのであまり売れなかったようです。

松下電器(現:パナソニック)・三洋電機

https://www.global.toshiba/jp/top.html

松下電器(現在のパナソニック)日本の大手電機メーカーです。様々な企業が参入しており、関連会社も含め、家電製品の他にも産業機器・通信機器・住宅設備・環境関連機器などの電気機器を中心に多角的な事業を展開しています。

https://www.panasonic.com/jp/company/sanyo.html

三洋電機はパナソニックホールディングスの子会社である日本の電機メーカーで、テレビ・電池・携帯電話・エアコン・洗濯機等、幅広い電機製品を製造・販売をしている電化製品メーカーです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/3DO

どちらも電子機器業界ですが、ゲーム業界へはアメリカの「The 3DO Company」が開発した「3DO」の販売をしていました。「3DO」は1994年に日本での発売を開始したゲーム機で、同時期にはセガの「セガサターン」とSONYの「PlayStation」があったため値段が高い「3DO」はあまり売れなかったみたいです。

ソード

https://www.sord.co.jp/

ソードは千葉県で組込みシステムの開発を行うコンピューターメーカーで、 パソコン黎明期の1970年代にソフトウェア+ハードウェア一体型コンピューターの販売を行なっている企業です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/M5_(%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF)

そんなソードも1982年にゲームパソコンとして販売したのが「ゲーミングパソコンM5」です。当初は家庭用パソコンとして「M5」を発売していたようですが、玩具メーカーのタカラがゲームパソコンとして玩具店で販売したのが始まりのようです。ただ1年後、任天堂の「ファミコン」が販売してからは売り上げが伸びずにそのまま撤退しました。

日本電気ホームエレクトロニクス(NEC-HE)

日本電気ホームエレクトロニクス(NEC-HE)は日本電気の兄弟会社だった企業で、2000年3月会社を解散しています。有名だったものは1987年に販売した「PCエンジン」で、HuCARDと呼ばれるICカード型のROMカートリッジを採用しており、据え置きゲーム機としてかなり小さいゲームです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/PC%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

「NEC」と「ハドソン」が打倒「ファミコン」として共同開発したのが「PCエンジン」で、性能はファミコンよりも良かったようです。1年後に周辺機器の「CD-ROM2」など、その後も1994年までゲーム機を販売していました。1994年の当時はRPGゲーム全盛期なのもありそれらのゲームが少なかったことで売れなくなりゲーム業界を撤退してしまったようです。

ツクダオリジナル

https://w.atwiki.jp/tsukuda/pages/15.html

ツクダオリジナルは、1974年に「株式会社ツクダ」の製造部門が独立し、男児・女児向けのホビー分野の商品を販売していました。株式会社ツクダの経営不振からツクダグループを離れ、幾度かの社名変更や吸収合併を経て、現在はバンダイナムコグループのメガハウスの一事業部に引き継がれています。

有名な商品といえば「バトルドーム」ですが、それ以外の商品としてはオセロやルービックキューブ、水鉄砲の「エアウォーターガン」、シャボン玉を撃ち出す「ワンダーシャボン」など様々な商品が売られていました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3

販売したゲーム機は、1983年に「オセロマルチビジョン (FG-1000) 」を販売しました。セガのゲーム機「SG -1000」のソフトと互換性があり、本体にボタンやスティックがあるのでコントローラーなしでも遊べるのが利点です。ただ、オセロのソフトが高かったので余り売れなかったようです。

日本物産

日本物産は対戦用麻雀などの企画開発などを行なっていたゲームソフトメーカーでした。1978年頃にブロック崩しゲームのコピー品「テーブルアタッカー」と呼ばれるアーケードゲームでゲーム業界に参入し、「スペースインベーダー」のコピー品「ムーンベース」などの有名ゲームに似せたゲームを制作していました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3

そんな問題が多かった日本物産ですが、1983年に業界初の脱衣要素がある麻雀ゲームの「ジャンゴウナイト」を開発し、脱衣麻雀というジャンルを確立させました。同年に家庭用ゲーム機「マイビジョン」を販売し、得意の麻雀ゲームなどのボードゲーム系をソフトとして販売していました。

ただし、1983年は任天堂の「ファミコン」が売れていたため、このゲーム機も他会社と同じく売れなかったようです。その後はゲームソフトをいくつか販売していましたが、2001年を最後にリリースを停止、ゲーム開発事業から撤退しました。

最後に

様々な企業がゲーム業界に入ろうとしたしていたんですね。近年は据え置きゲーム機は余り人気がなく、スマートフォンのアプリなどの簡単な操作で遊べるゲームが日本では好まれています。

ゲームソフトもわざわざゲーム機を買わなくてもパソコンで遊ぶことができるようになったので、ゲーム機なんかいるのか?っと思われるかと思います。ただ、ゲーム機はゲームに特化している分値段が(パソコンやスマホに比べて)安いので、学生や若い方はゲーム機を買った方がいいと思います。

今回紹介したゲーム機を作っていた企業は日本企業のみでしたが、外国の会社からも様々なゲーム機が販売されています。日本で販売されていたゲーム機も沢山あるので気になった方は「ゲーム機一覧」で検索してみて下さい。

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